ニュースでは捉えきれない、米国テックの知見をお届けします。

はじめまして、鈴木一成です。日本で企業経営・投資に7年間従事した後、ハーバード大学MBAを経て、米国アマゾン本社でプロダクトマネージャーとして勤務しました。米国でB2B・B2CのテックPMとして得た経験を基に、現在はプロダクトマネジメント・事業開発のコンサルティングを提供しております。

MBA留学前、私は出向先のアパレル企業で仕事の壁にぶつかりました。既存事業の改革が進み、成長の柱となる新規事業を考え始めたところ、①そもそも新規事業をどう作るのか分からない、②そこで新しいテクノロジーをどう活用すべきかはなおさら分からない、と気がつきました。それっぽい提案はできても、確信が持てない。このスキルこそが、これからの時代は大事なはずなのに。

留学中、米国中のテック企業を訪問し、「どうやって次々と新しい事業を生み出しているんだ?」と気になっていたアマゾンの本社でのインターンを獲得しました。そこで目にしたのは、プロダクトマネージャーを筆頭に、顧客目線でアイデアを発案し、喧々諤々の議論で提案を練り、チームと共にそれを形にしていく、確立された「仕組み」でした。

これこそが私が求めていたスキルだ、と思い、私は卒業後、同社の広告チームの新規事業に参画しました。広告のクリエイティブ機能をゼロから構築し、世界中の広告主や消費者の手に自分がデザインした体験が届くのを見て、「このノウハウをもっと広めたい」と思うようになりました。

世界中の企業が作るソフトウェアのプロダクト開発は、ほぼ全てその本国で完結しています。そのコミュニティで日々活発に共有されるノウハウは、言語の壁もあり、もっと広める余地があると感じます。AI革命のレースが本格化する中、米国テックの生の視点を持って、日々の業務に活用頂けたら嬉しいです。